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#大学入試過去問(数学)#確率分布と統計的な推測#確率分布#センター試験・共通テスト関連#共通テスト#数学(高校生)#大学入試解答速報#数学#共通テスト#数B
指導講師:
福田次郎
問題文全文(内容文):
第3問
以下の問題を解答するにあたっては、必要に応じて43ページの正規分布表を用いてもよい。
(1)ある生産地で生産されるピーマン全体を母集団とし、この母集団におけるピーマン1個の重さ(単位はg)を表す確率変数をXとする。mとσを正の実数とし、Xは正規分布N(m, )に従うとする。
(i)この母集団から1個のピーマンを無作為に抽出したとき、重さがm g以上である確率P(X≧m)は
P(X≧m)=P=
である。
(ii)母集団から無作為に抽出された大きさnの標本, , ..., の標本平均をとする。の平均(期待値)と標準偏差はそれぞれ
E()=, σ()=
となる。
n=400, 標本平均が30.0g, 標本の標準偏差が3.6gのとき、mの信頼度90%の信頼区間を次の方針で求めよう。
方針:Zを標準正規分布N(0,1)に従う確率変数として、P()=0.901 となるを正規分布表から求める。このを用いるとmの信頼度90.1%の信頼区間が求められるが、これを信頼度90%の信頼区間とみなして考える。
方針において、=.である。
一般に、標本の大きさnが大きいときには、母標準偏差の代わりに、標本の標準偏差を用いてよいことが知られている。n=400は十分に大きいので、方針に基づくと、mの信頼度90%の信頼区間はとなる。
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
⓪σ ① ② ③
④m ⑤2m ⑥ ⑦
⑧ ⑨ⓐ ⓑ
については、最も適当なものを、次の⓪~⑤のうちから一つ選べ。
⓪28.6≦m≦31.4 ①28.7≦m≦31.3 ②28.9≦m≦31.1
③29.6≦m≦30.4 ④29.7≦m≦30.3 ⑤29.9≦m≦30.1
(2)(1)の確率変数Xにおいて、m=30.0, σ=3.6とした母集団から無作為にピーマンを1個ずつ抽出し、ピーマン2個を1組にしたものを袋に入れていく。このようにしてピーマン2個を1組にしたものを25袋作る。その際、1袋ずつの重さの分数を小さくするために、次のピーマン分類法を考える。
ピーマン分類法:無作為に抽出したいくつかのピーマンについて、重さが30.0g以下のときをSサイズ、30.0gを超えるときはLサイズと分類する。そして、分類されたピーマンからSサイズとLサイズのピーマンを一つずつ選び、ピーマン2個を1組とした袋を作る。
(i)ピーマンを無作為に50個抽出した時、ピーマン分類法で25袋作ることができる確率を考えよう。無作為に1個抽出したピーマンがSサイズである確率はである。ピーマンを無作為に50個抽出したときのSサイズのピーマンの個数を表す確率変数をとすると、は二項分布に従うので
=
となる。
を計算すると、=0.1122...となることから、ピーマンを無作為に50個抽出したとき、25袋作ることができる確率は0.11程度とわかる。
(ii)ピーマン分類法で25袋作ることができる確率が0.95以上となるようなピーマンの個数を考えよう。
kを自然数とし、ピーマンを無作為に(50+k)個抽出したとき、Sサイズのピーマンの個数を表す確率変数をとすると、は二項分布に従う。
(50+k)は十分に大きいので、は近似的に正規分布に従い、とすると、Yは近似的に標準正規分布N(0,1)に従う。
よって、ピーマン分類法で、25袋作ることができる確率をとすると
==
となる。
=a, =とおく。
≧0.95になるようなについて、正規分布表から≧1.96を満たせばよいことが分かる。ここでは
≧2 ...①
を満たす自然数kを考えることとする。①の両辺は正であるから、≧4を満たす最小のkをとすると、=であることがわかる。ただし、の計算においては、を用いてもよい。
したがって、少なくとも(50+)個のピーマンを抽出しておけば、ピーマン分類法で25袋作ることができる確率は0.95以上となる。
~の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
⓪k ①2k ②3k ③
④ ⑤25+k ⑥ ⑦
2023共通テスト過去問
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